「象徴」認識レベルは実に多様です。
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心霊的psiquicos、文化的culturales、感動的emocionales、宗教的religiosos など。
結論からいうとあらかじめ定まった解釈をもつ「寓意」とは異なり正確な基準はありません。
前回(2022年5月2日)は、鶏とフクロウがどのように象徴としての役割を果たしているかをご紹介しました。
今回は4月のイースターの復活の場面をマルコによる福音書(16:1〜6)からみていきます。
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安息日が終わると、マグダラのマリア、ヤコブの母マリア、サロメは、イエスに油を塗りに行くために香料を買った。
そして、週の初めの日の朝ごく早く、日が出るとすぐ墓に行った。
彼女たちは、「だれが墓の入り口からあの石を転がしてくれるでしょうか」と話し合っていた。
ところが、目を上げて見ると、石は既にわきへ転がしてあった。石は非常に大きかったのである。
墓の中に入ると、白い長い衣を着た若者が右手に座っているのが見えたので、婦人たちはひどく驚いた。
若者は言った。「驚くことはない。あなたがたは十字架につけられたナザレのイエスを捜しているが、あの方は復活なさって、ここにはおられない。
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San Miguel (Estella)
San Miguel (Estella)
象徴とは、本来関わりのないもの、具体的なものと抽象的ものを何らかの類似性をもとに関連付ける作用のことです。
白い衣の「白色」は汚れがなく清らかであることを表します。
また、白は勝利の色と解釈することもあります。
「右手」は平和のくる方向といわれています。
キリスト教美術では、右は積極的価値を、そして左は消極的意味を表します。
これは左が劣るということではありません。
右diestroという概念は仕事をやり遂げるという前向きな意味があるのです。
ロマネスク建築、とりわけ聖堂は「神の家」として市民建築とは異なる造型をもっています。
各所に象徴的造型が見られます。
詳しくはまたの機会にします。
最後に象徴学の専門家María Angeles Curro の一文を紹介します。
「ロマネスクの総体は単一の概念を保持している。つまりその装飾テーマは構造に組み込まれ、彫刻や絵画はすべて建築の定めるところに従っている。しかもそれらの中にはすでに象徴が内在しているのだ。」
(勝峰昭執筆:2014年11月15日)
【お知らせ】
勝峰昭著『イスパニア・ロマネスク美術』、『神の美術―イスパニア・ロマネスクの世界』(光陽出版社)は刊行以来、三省堂書店神保町本店の美術書」コーナーでお取り扱いいただきましたが、2022年5月新社屋建設のため移転縮小となることにより、今後はアマゾンでの販売のみとなります。
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勝峰昭著『イスパニア・ロマネスク美術』、『神の美術―イスパニア・ロマネスクの世界』(光陽出版社)は刊行以来、三省堂書店神保町本店の美術書」コーナーでお取り扱いいただきましたが、2022年5月新社屋建設のため移転縮小となることにより、今後はアマゾンでの販売のみとなります。
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FIN
(次回2022.05.22更新予定)
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