ロマネスクの切手


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マドリードに二回に分けて10年ほど仕事で駐在していた身にはトレドは何度も訪れたところであったが、当時はロマネスクの「ロ」の字もまだ始まっていなかった。

 

トレドの唯一のロマネスク教会 San Románを訪ねたのは2010年。

 

街の中心から街の無料ガイドが集団を引き連れて歩いて行ってくれた。

 

参加者はスペインの各地方や南米からの観光客だった。

 

国籍の様々な旅人との会話を楽しみながらの町歩きもまた格別な時間だった。

 

市の西側にあった、その教会はムデハル様式を改修したものだった。

 

ビシゴド時代の遺物の展示コーナーがあり、特にベルトのバックルが数多くいい状態で保存されていた。

 

壁面全体にフランコ・ロマネスク風の淡い色彩の聖人画が比較的鮮明に残っていた。

 

このあと、

Mezquita Cristo de la lug

Santo Tomé

Sinagoga

これらを一緒に訪ねたあと、集団と別れた。

 

三晩ほど滞在していたパラドールの部屋からは正面に大聖堂、Alcazar

そしてTajo川は東西に流れて眼下に見えても流音はない。
 

この眺めの秀逸さと晴天に恵まれたこと、相変わらずのトレドの賑わいも、マドリードとの往復のドライブもすべて心地よかった。

 

写真は、トレドの聖具sacristíaのショップで購入したロマネスクの切手です。

 

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  (切手に添付されていた説明文)
 

 

21.ロマネスク美術

ロマネスク美術はキリスト教ヨーロッパにおいて生まれ、11〜13世紀に広まった。

それは、ローマ、ビザンチンとその各地に存在した諸要素の統合物である。

移動工房(ロンバルディア工匠たち)ぼおかげで普及し、偉大な巡礼路(サンティアゴ、ローマ)を踏破して、クリュニューのような宗教秩序の開花につながった。

イスパニアにおいては10世紀末カタルーニャに入り、とりわけサンティアゴへの様々なルートを通じて全王国に広がった。

(説明文:勝峰昭訳)

 

 

(勝峰昭 執筆2010.11.4

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FIN

(次回2022.04.12更新予定)

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